WP.org 上のテーマレビューの仕組みについて解説してみる

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テーマレビュー関連の情報はほとんど英語でしかなく日本語のものがないなと思ったので、テーマレビュアーとしての経験をもとに、みなさんが安心してテーマレビューに望めるように仕組みを解説してみます。

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レビューまでの期間とレビュアーの概要

WordPress.org テーマディレクトリには、200前後というとんでもない数のテーマがレビューを待っている状態です。それでもってレビューを受けるまでにはだいたい2ヶ月ほどですが、時期によっても結構上下します。

レビュアーというのには誰でもなることが出来、そもそもテーマなんて作ったことないよ、みたいな人や、さらにはコードなんて書けないよ、って人すらレビュアーであったりします。そういう人は本当にデザイン上の問題しか見ることが出来なかったり、カスタマイザーがちゃんと動くかしか見れなかったりします。(まあでもコミュニティの思想としては、テーマレビューというものに興味を持って、見よう見まねでもやってくれるだけで十分、みたいな感じだと思ってます)

レビューの仕組み

現在のテーマレビューは以下のようなフローで動いています。

  • キューの一番上に来るまで待つ - 7-8週間ほどの待ち
  • 誰かによるレビュー
  • (最終審査待ちのキューへ移動 - 2-3週間ほどの待ち)
  • (最終審査)
  • 公式ディレクトリに登録される

レビュアーについて

現在テーマレビューチームにいるレビュアーは以下のような区分になっています。

  • Trainee レビュアー(見習いレビュアー / レビュアーになったばかりの人たち)
  • レビュアー(自分でレビューするテーマを選べるだけで権限はほぼ変わらず)
  • テーマモデレーター (管理者権限のある人たち)
  • テーマリード (テーマレビューチームで一番偉い人たち)

下に行くほど偉い人になりますが、Trainee と普通のレビュアーの権限の違いは自分でレビューするテーマを選びにいけることだけです。また、モデレーターとリードの一番の違いは、なにか決断をしたりする際の発言力の違いがあるだけで、テーマレビューシステムにおいては特に権限の差はありません。

「最終審査」を行うのはモデレーターもしくはリードの誰かになるのですが、この人達は最終審査のみを行うわけではなく、普通のレビュー(つまり始めからやる完全なレビュー)も行っていたりします。もちろんその場合、そのテーマは最終審査を受ける必要がなく、その待機時間もなくなります。

チケットの動き

チケットには、status と resolution という2つの状態が記述されるものがあります。

status には現在のチケットがどのような状態であるのかが記述されます。主には new, reviewing, approved, closed の4つになります。それぞれ、以下のような意味です。

  • new - まだレビューされていない状態
  • reviewing - 誰かがレビューしている状態
  • approved - 普通のレビュアーに承認されたが、最終審査がまだ始まっていない状態
  • closed - チケットが承認されなかった、もしくはレポジトリに登録された

resolution へはなにかチケットへ大きな変更を下したときに、その変更がなんであったかが記述されます。主には not-approved, live の2つです (ちなみに closed-newer-version-uploaded ってのもあります)。それぞれの意味は単純で、

  • not-approved - 承認されなかった、つまり再度最初からレビューをやり直す必要あり
  • live - レポジトリに登録される

ということになります。

レビュアーの権限

モデレーター / リードではないレビュアーはオーナーとしてアサインされたチケットを編集することしか出来ません。そしてその編集できる出来る内容もこれだけ。

not-approved としてマークするのと approve する操作、つまりはチケットをクローズするか承認するかしか出来ません。この承認というのもレポジトリに登録する操作ではなく、最終審査待ちのキューへ移動させる操作です。

クローズされる理由

テーマレビュアーになってそのチケットのオーナーとしてアサインされると、どんなタイミングでもそのチケットをクローズできるわけですが、ルールとしてのクローズできるタイミング、というのは以下の2つです。

  • 5個以上の明確な問題 (distinct issue) が発見された
  • レビューから7日以上テーマ開発者がアップデートをしない

ただし、これらはあくまでクローズ 出来る 条件であり、必ずクローズしないといけないわけではありません。ここらは個人の裁量に左右されます。

逆に、以下の場合にはテーマ作成者がレビュアーを変える申請を出すことが出来ます。

  • レビュアーがアサインされてから24時間以内に最初のレビューを投稿しない
  • 最新のアップデートを出してから7日以上経ってもレビュアーがレビューを投稿しない

モデレーターの方々は定期的にチケットがそのような状態になっていないかをチェックしており、そのような状態になっていた場合はレビュアーを削除しています。

not-approved になると何が起こるか

status が new もしくは reviewing になっている状態でアップデートをアップロードするとそのアップデートがチケット内に追加されるのですが、closed になっている状態にあると全く新しいチケットが作成され、レビューを待つところからやり直しです。

もしそのクローズが不当なものであったと思う場合、Making WordPress の Slack の #themereview チャンネルにチケットの URL を添えてその旨投稿してみるとモデレーターの方がチェックしてくれます。

とはいえ、容赦なくクローズする人はしますし、明らかにきちんとしたレビューが無いとき以外クローズが取り消されることは基本ないので、待ち時間を最小限に抑えたい場合、やはりガイドラインに沿ったテーマを作ることが重要です。

ちなみにガイドラインの日本語訳も作成しています => https://mirucon.github.io/required-ja/

とりあえずレビュー前に最低限覚えておきたいことは :

  • 問題が多すぎるとチケットがクローズされもう一度レビューの待機列に回されます
  • その「問題が多すぎる」の判断はレビュアーに一存されています
  • レビュアーがあまりにも応答しなかったらレビュアーを変える申請を出せます

という3つだけです。とりあえずはガイドラインに沿ったテーマを作れば何も問題はありませんので、きちんと理解してからテーマづくりを始めるようにしましょう !

ミルコン@管理人

しがない学生の WordPress デベロッパー。最近は WordPress テーマの作成や翻訳などやってます。フロントが好き。Twitter: @mirucons

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